あべのハルカス、世界最高級の超高層ビル・施工技術


       世界一・828メートルのブルジュ・ハリファを筆頭に、海外にはハルカスより高いビルが約150棟ある。「ただ高くするだけなら

さほど難しくない。日本は地震や台風が多く、とりわけハルカスは条件が厳しい」。設計を担った竹中工務店の関係者が述べた。

 わずか900メートル西に走る活断層、上町断層帯は、最大でマグニチュード(M)7・5の地震を引き起こすとされ、

阪神大震災のような短く強い揺れをもたらす。一方で、太平洋の南海トラフで懸念されているM8〜9の巨大地震では、

高層ビルで増幅するゆっくりした揺れがくる。

 強い揺れ対策の中心は、建物の変形を抑えるため柱や梁の間に斜めに入れる鉄骨のブレース(筋交い)

3種類を計約1300本も入れた。15、37、56階は、高さ8〜13メートルにもなる巨大ブレース用のフロアである。

 ゆっくりだが大きな揺れには、揺れのエネルギーを油などで吸収するダンパーでも備える。ビル下部の1〜14階に計307基を入れた。

ホテル上層部には、つり下げた「柱」とダンパーを組み合わせて変形を減らす仕組みをとりいれた。五重塔で使われている構造

を応用した。どちらの大地震でも軽微な被害ですみ、補修で元に戻せる。

 風対策にも工夫を凝らした。見晴らしの良さが売りのホテル上層階は、強風の揺れで「船酔い」のようになる人もいる。

そこで2種類の振り子を組み合わせた特別なダンパーを、スイートルームの上の56階に取り入れた。年に1回程度の強さの風なら、

快適に過ごせるという。

 巨大地震でも安全に、強風でも快適に過ごせるという施工技術では、世界最高級の超高層ビルである。


 

(あべのハルカス・先端技術紹介動画・リンク)

  https://www.youtube.com/watch?v=0hWvgi7qzc8

 

(以下、竹中工務店のwebページより)



 
































  















(先端施工技術)


































 

 

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