大阪外資系・超高層ホテル、外国人観光客の争奪戦
来年3月7日に開業する「大阪マリオット都ホテル」が日本一の超高層ビル「あべのハルカス」(60階建て)の38〜55階に入り、
日本一の高さの眺望が楽しめる。関西は、円安で外国人観光客数が急増している。これを商機ととらえた外資系ホテルが相次いで進出してい
る。
「大阪マリオット都ホテル」の宿泊客には、ビル58〜60階の展望台「ハルカス300」に、一般客が入る前の早朝に無料で入
れる特典が付き、高さ300mの眺望を鑑賞できる。
宿泊料金(定員2人)は、標準タイプで3万5000〜3万8000円、最高級スイートルームは35万円。世界70か国以上でサービ
スを展開しているマリオット・インターナショナル(本社・アメリカ)と提携しており、宿泊客の約3割を外国人と見込む。
55階の最上級スイートルーム(162平方メートル、1泊35万円)からは、大阪梅田の超高層ビル群、天気がいいと四国・淡路島が望
める。高さは263メートルで、スイートとしては横浜ランドマークタワー内のホテルを抜いて日本一となる。
4〜9月に関西国際空港の国際線を利用した外国人客数は、過去最高の245万人で、3年前の同時期より28%増えた。関空からの
交通の便が良い、大阪・難波の超高層ホテル「スイスホテル南海大阪」は、11月の宿泊客数に占める外国人比率が72・3%に達する。
また、大阪市内のホテルの客室稼働率が高まっている。8月の主要15ホテルの平均稼働率は93.1%で、前年同月に比べて2.8ポイント上昇
した。過去5年で最高となり、7カ月連続で前年実績を上回った。円安や格安航空会社(LCC)の就航に加え、東南アジア5カ国に対す
るビザ(査証)発給要件を緩和したことで外国人客が増加。国内客も伸びている
大阪の外資系高級ホテルは、梅田の超高層ビルホテル「ザ・リッツ・カールトン大阪」「ヒルトン大阪」、2010年10月には、
本町の御堂筋沿いに超高層ホテル「セントレジスホテル大阪」今年6月、うめきたのグランフロントに「インターコンチネンタルホテル大
阪」が開業した。1986年開業の「ヒルトン大阪」は13年から3年かけて宴会場や全客室などを改装し、新しいホテルに対抗する
国内一の観光地・京都市でも14年2月に「ザ・リッツ・カールトン京都」、冬に「フォーシーズンズホテル京都」が開業する。ただ「京
都は景観保護などの規制が厳しく、進出に時間がかかる」など、大阪への注目度は高い。
(大阪マリオット都ホテル・写真はホームページより)
あべのハルカス展望台・仕様(報道向け資料)
国内の超高層ホテル・ランキング
1 あべのハルカス(大阪) 高さ・300m ホテル(最高層部38階~57階・大阪マリオット都ホテル)
2 横浜ランドマークタワー(横浜) 高さ・296m ホテル(最高層部・52階〜67階・横浜ロイヤルパークホテル)
3 りんくうゲートタワー(大阪)高さ・256m ホテル(最高層部・29階〜50階・全日空ゲートタワーホテル大阪)
4 ミッドタウンタワー(東京)高さ・248m ホテル(最高層部・45階〜53階・ザ・リッツ・カールトン東京)
5 JRセントラルタワーズ(名古屋) 高さ・226m ホテル(ホテル棟の全館・53階・名古屋マリオットアソシアホテル)
6 アクトタワー(浜松) 高さ・213m ホテル(最高層部・28階〜44階・オークラアクトシティ浜松)
7 ORC200(大阪) 高さ・200m ホテル(最高層部・30階〜54階・ホテル大阪ベイタワー)
8 ハービス大阪(大阪) 高さ・190m ホテル(最高層部・24階〜36階(1階〜6階含)・ザ・リッツ・カールトン大阪)