世界第2位・上海センターの躯体工事完成、596mに到達


 中国上海市浦東新区の金融地区で2015年の完成を目指し建設中の超高層ビル「上海センタービル」の開発会社は8月2日、地上

躯体工事が完成し、596mに到達した。それに合わせて、式典が行われ最上124階のフロア・約580メートルの工事現場を報道陣

に公開した。上海センタービルは、最終的に高さ632m、124階建てになる計画で2014年に完成する。

 上海タワー周辺には、ジンマオタワー(421メートル)・上海世界金融センター(492メートル)などの巨大建築群があり、同ビル群を擁す

「上海ビジネスのゴールデン・トライアングル」を形成。新しい上海のランドマークとなる。

工事現場からは、金融地区の高層ビルや上海中心部を流れる黄浦江沿いの観光名所「東方明珠タワー」、租界時代の西洋風建築物が

並ぶ外灘(バンド)も一望できる。

ビルには、オフィスや商業施設に加えて、世界で最も高い場所での宿泊となるホテルが入るほか、日本メーカーが納入する世界最高速度のエ

レベーターも設置される計画。

上海センタービルは、完成すれば中国で最も高いビルになり、世界でも2番目に高いビルとなる。延床面積は地上部分380,000平方メート

ル、地下部分170,000平方メートルとなる予定である

 中国では、深浅で上海センタービルを超える660mの超高層ビルが建設中である。

 


 「上海ビジネスのゴールデン・トライアングル」の完成予想

 

 

(現在の建設状況)

 

 

 

(躯体工事・完成式典)


デザインにおいて、ゲンスラー社の案はガラス・カーテンウォールで外側を覆われたビルが螺旋状にねじれながら高くなってゆくという案であ

る。構造は、9つの円柱状の建物が垂直に積み重なった状態であり、さらにこれらを二重のガラスが外観を形成している。

内側のガラス・カーテンウォールが建物を囲み、外側のガラス・カーテンウォールが螺旋状に上昇するように全体を覆っている。内側と外側の

ガラス・カーテンウォールの間には、地表から上層階まで異なる高さに9つのアトリウム(吹き抜けの空間)があり、一般に公開される。

またタワーの下部には商業施設やイベントスペースなどが設けられる。最上部には展望台があり、世界で最も高い外気に露出した展望台とな

る。

上海中心のデザインは、エネルギー効率の向上や持続可能性についても考慮されている。ガラスのファサードは、ビルにかかる風圧を24%削

減するように設計されており、これによってビルを支えるのに必要な資材をも減らすことができる。螺旋状にねじれたガラス壁は雨水を集めら

れるようになっており、ビルの空調や暖房に利用される。上海中心は高さ300メートル超の超高層ビルでは初めて二層の外壁を備えたビルに

なること、この特徴が魔法瓶のようにビル内部の熱や涼しさを外へ逃がさないようにできる。

 

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