阪神百貨店梅田本店・190m建て替えスケジュールが決定

 


 

 

阪急阪神ホールディングスが、阪神百貨店梅田本店を建て替える方針を決定し、具体的なスケジュールが決定した。

 

 阪急百貨店と阪神百貨店のビルが、高さ約190mのツインビルとなる。

 

阪神百貨店梅田本店の建て替え計画のスケジュールは、百貨店の営業を続けるために工事を2段階に分け、2023年度に全面開業を

 

目指している。建て替え後の売り場面積は現在の5万3千平方メートルとほぼ同じになる見込みである。

 

 

建て替え計画は、阪神百貨店が入る大阪神ビルと、道路を挟んで南側にある新阪急ビルの土地を一体的に再開発。工事は1期と2期に

 

分け、百貨店は売り場面積を3分の2程度に縮小して営業する。

 

 14年度に大阪神ビル東側と新阪急ビルの解体を始める。その間、百貨店は大阪神ビル西側で営業を継続。19年度に完成する予定の

 

1期棟(高さ、最高85メートル)で新たな売り場を部分開業する。その後、大阪神ビル西側を解体。23年度に2期棟(高さ190メー

 

トル)を完成させて全面開業する予定である。

 

 

 新しい阪神百貨店は1期棟と2期棟の低層部に入る。

 

 

190mの高層部はオフィスとして賃貸する。百貨店とオフィスの間の中層部に商談会が開ける大小のホールを作る。

 

 ビル全体の延べ床面積は、現在の15万平方メートルから25万平方メートルに拡大する。

 

 

さらに、阪神百貨店の地下1階北側の地下道を拡幅。JR大阪駅側や御堂筋側の地上の歩道も広げ、カフェなどを設置する考え。阪急う

 

めだ本店と接続する歩道橋も改装し、さらに大阪駅前第4ビル方向へ伸ばす。

 

 

併せて阪神電鉄梅田駅の改装も検討しており、総事業費は1千億円規模になるとみられる。

 

 阪急阪神HDにとって大阪・梅田は最重要拠点で、阪神百貨店の建て替えは阪急阪神HDの経営統合を象徴する事業になる。

 

 阪急阪神HDの計画が3月にも開かれる大阪市都市計画審議会で認められれば、容積率は現在の1千%から国内最高の2千%に緩和

 

される。

 

 

 

 

(建て替えが決定した阪神百貨店・大阪神ビル(右)と新阪急ビル(左))

 

 

大阪神ビルは、 阪神電気鉄道が所有し、1963年に完成。主なテナントには阪神百貨店梅田本店(売り場面積5万3千平方メート

 

ル)がある。同店の売上高は923億円(2011年度)と梅田で2番目で、地下の食料品売り場が人気。

 

新阪急ビルは、1962年に完成し、阪急電鉄が所有。書店のブックファーストが入居するほか、地下は「花の新阪急八番街」と呼ばれ、

 

飲食店や衣料品店が入る。

 

 

 

さらに、阪神百貨店とJR大阪駅の間の歩道を拡張したり、新たな地下道を建設したりして容積率緩和の実現を働きかける考え。

 

 道路の上空利用を認めている同法を活用し、大阪神ビルと新阪急ビルの間の道路上、3階以上の空間にもビルを建設。一方、地上1階

 

〜2階部分は通路として通り抜けられる空間を確保する。道路の上空利用が認められれば全国で初めて。

 

 二つのビルに加えて、大阪神ビルと基本構造を共有している阪神梅田駅も老朽化しており、阪急阪神HDは合わせて耐震性を高めるた

 

め建て替えを検討。大阪市など関係者と協議を続けていたが、12年7月、同法が施行されたことで条件が整った。

 

 梅田地区ではそのほかにも、13年4月にはJR大阪駅北側のうめきた区域で商業施設やオフィス、ホテル、マンションから成るグランフ

 

ロント大阪の超高層ビル4棟が街開きする。

 

阪神百貨店の建て替え、さらに中央郵便局の超高層化を決定しているので、大阪駅周辺が全て超高層化される。

 

また、日本一の超高層ビル群、梅田・中之島がさらに進化する。

 

建て替えが決定した阪神百貨店・大阪神ビルと新阪急ビルのMAP)

 

 

 

(阪急・左側と阪神・右側が190m・超高層ツインビルとなる)

 

 

(阪神百貨店・全景)

 

 

(新阪急ビル・全景)

 

 

 

 

 

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