北朝鮮・ピョンヤンの超高層ホテル「来年開業」、ドイツの会社が運営


ドイツの国際的なホテルチェーン、ケンピンスキーは11月1日、北朝鮮・平壌で建設が進む高層ホテル「柳京ホテル」の運営を同社が担い、来年中

ごろに一部開業するとの見通しを明らかにした。同社幹部がソウルでの会合で説明した。

 ケンピンスキーは、1897年よりホテル運営を行っている。正式社名は「ケンピンスキー株式会社」であり、またホテル名としては主に「ケンピンスキ

ー・ホテル」と名付けている。世界各国で50カ所以上の高級ホテルを運営している。

ピラミッドのような形をした同ホテルは高さ330メートル。未完成ながら平壌のランドマークとして海外から注目されていた。

1987年に着工し、92年に資金難から建設が中断したが、2008年にエジプト企業の投資を受け工事が再開した。

 ケンピンスキー幹部は「来年中ごろに、ホテル最上階付近の客室から先行開業する予定である」と説明。「北朝鮮開放の橋渡し役となるだろう」と意義

を強調した。

 北朝鮮のピョンヤンで16年間にわたって工事が中断していた柳京ホテルが、来年中頃に一部オープンすることになった。

 高さ約330メートルを誇る同ホテルは105階建て。

朝鮮に建設中の世界第二の超高層ホテル「柳京ホテル」。1987年の着工から、工事延期や停止などの紆余曲折を経て、25年後によう

やく完成する運びとなった。

同超高層ホテルは、首都のピョンヤン(平壌)市内では1992年に資金難から建設を中断した。

88年に韓国で開催されたソウル五輪に対抗する形で、89年に北朝鮮が開いた「平壌世界青年学生祭典」に合わせて87年に華々しく

着工した。

しかし資金力不足で工事が中断され、外資導入による再開が待たれていた。

 柳京ホテルのホテルの高さは地上330メートルで部屋数は3000、延べ床面積は36万平方メートルにおよぶ。また高層部は、詳細

不明だが回転式のレストランも施工されるという。

 アメリカ以外で地上100階を超える高層建築物は、アジア一の高さをめざしたが、実際は、台湾台北市で地上101階建ての超高層ビ

ル「台北101」(高さ509メートル)が2004年にオープンしており、高さも及ばない。超高層ホテルとしてもドバイのローズタワー・333m

に高さを抜かれた。

 同ホテルの総工費は7億5000万ドル(約810億円)とされる。韓国銀行が推定した北朝鮮の国民総生産(GNP)は208億ドルであ

り、実にそのうち3・6%もホテル建設につぎこむ計算になる。
 

北朝鮮と友好関係にある中国においてすら、同ホテル建設再開を伝えるニュースでは米誌の表現を借用しながらも、「人類史上最も醜

い建築物」と酷評している。建設再開前は建物の外面だけで何の設備も入っておらず、“世界最大の廃墟”とも呼ばれていた。

世界・超高層ホテル・ランキング10

順位
ビル名称 都市(国名) 高さ 階数 完成年
1 Rose Rayhaan by Rotana ドバイ(アラブ首長国) 333 72 2007
2 柳京(りゅうけい)ホテル ピョンヤン(北朝鮮) 330 105 2012
3 Burj Al Arab Hotel ドバイ(アラブ首長国) 321 60 1999
4 Emirates Tower Two ドバイ(アラブ首長国) 309 56 2000
5 Baiyoke Tower II バンコク(タイ) 304 85 1997
6 Hotel JAL Tower ドバイ(アラブ首長国) 269 60 2010
7 Lan Kou Grand Hyatt Hotel 重慶(中国) 258 60 2005
8 Centara Grand バンコク(タイ) 235 57 2008
9 Swissotel The Stamford シンガポール(シンガポール) 226 73 1986
9 JR Central Hotel Tower 名古屋(日本) 226 53 2000
10 Detroit Marriott at the Renaissance Center デトロイト(アメリカ) 221 70 1977

(完成が近い超高層ホテル)

 

 

 

(完成模型)

(着工前の工事中断した超高層ホテル)




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