積水ハウスは7日、大阪市中央区の御堂筋沿いで、2010年中の完成を目指し再開発している大型複合ビルの概要を明らかにした。大阪市
が御堂筋沿いのビルの高さ制限の一部緩和を決めたのを受け、27階建て、高さ140メートルの超高層ビルとする。規制緩和の第一号となる
見通しで、高さは周辺ビルの2倍超となる。
建設地は、地下鉄御堂筋線・本町駅の上、本町3丁目交差点角にある旧イトマン本社ビルと、隣接するビルの跡地を合わせた約3800平方
メートルである。積水ハウスが超高層ビルの建設を計画しているのは、住金物産に吸収合併された中堅商社、イトマンの旧本社ビル跡地
3863平方メートルで、平成16年9月に土地を取得していた。ビルは今年秋までに着工する予定。
世界的なホテルチェーン、米「スターウッド ホテル&リゾートグループ」傘下の最高級ホテル「セントレジス」が日本に初進出し、11〜27階に
入る。客室数は100室超を予定している。1階は共用ロビー、2〜10階はオフィスとする。
ホテルのオープンは平成21〜22年になる見込みだ。セントレジスは米スターウッド・グループが展開するホテルのブランドで、「シェラトン」など
の9つあるブランドの中でも最高級として知られる。現在、欧米や中国など12カ所にある。宿泊料金は5万円を超え、国内でも最高水準となる
見通しである。
御堂筋は日本を代表する大阪の幹線道路で、幅44m・6車線の一方通行である。1937年の完成後、旧市街地建築物法などで高さが約31
メートルに制限され、法による規制がなくなった1969年以降も市の行政指導で街並みが保たれた。1995年には土佐堀通−中央大通間
(1・1キロ)で歩道から奥行き10メートルまでは50メートル、その後方は60メートルに高さを制限する現在の規制が導入された。
今回の規制緩和は、淀屋橋、本町3丁目の両交差点周辺を対象に高さを140メートルまで認めるもの。都市再生特別措置法の特区制度を
利用して容積率(敷地面積に対する延べ床面積の割合)を従来の1000%から1300%に緩和した。これまでは建築物の景観を重視してビル
の高さを制限してきたが、商業振興や地域活性化のため一部解除する。国の都市再生特別地区に指定された本町地区や淀屋橋地区が対象
である。
カジュアル衣料「ディーゼル」に続き今月25日には高級時計「オメガ」がそれぞれ国内最大の路面店 を開業。2007年には高級時計「ハリー・ウィンストン」の世界最大の店舗も登場する。心斎橋は東京の 銀座や表参道と並び、商業地としての格式が高い。地価が上昇傾向に転じたため、早めに好立地を 確保したい高級ブランドによる陣取り合戦が活発になりそうだ。 店舗を全面改装した。日本法人のリシャール・コラス社長は「心斎橋は東京の銀座と並ぶ日本での 2大拠点」と位置付ける。 店としての好条件を備えているから」(有力ブランドのストアマネジャー)。好条件とは幹線道路沿いの 幅の広い並木道の歩道を指す。こうした場所では「人の歩くスピードが遅くなり、路面店の店頭に商品 を並べるだけでブランドのイメージをアピールすることができる」(同)という。 ば以降に銀行の合併や支店リストラが相次ぎ、空き店舗が増えた。広々とした銀行の店舗跡は、旗艦 店の候補地を探していたブランド各社にとって魅力に映った。 地の倍以上する。心斎橋周辺のブランドショップを紹介する地図の作製などを手掛けている特定非営利活動法人(NPO法人)「長堀21世紀計 画の会」の藤本洋一事務局長は「高単価で売り場面積当たりの収益性が高い高級ブランドでないと、御堂筋沿いの新規出店は難しいのでは」 と話す。 「このままでは立地コストがさらに上がる」との思惑もブランドに出店を急がせることにつながった。 を心斎橋に開業する計画。用地確保のため、LVJグループはみずほ銀行支店跡の落札に路線価の3倍超という100億円をつぎ込んだ。
路面店が集まる心斎橋のほかにも、梅田や難波、阿倍野といったターミナル立地の百貨店や複合商業 施設に店舗を構える高級ブランドは多く、「大阪市内ではすでに高級ブランドは飽和状態」(高島屋の鈴木弘 治社長)との見方もある。 社長)路面店の役割は高まる可能性が大きい。心斎橋での高級ブランドによる出店競争はしばらく続きそうだ。 |
(御堂筋の外観)