世界2位・492m「上海環球金融中心」2008年春完成


森ビルは20日、中国上海市の金融センター、浦東新区に建設中の101階建ての超高層ビル「上海環球金融中心」(高さ492メートル)を含む

開発プロジェクト名称を「上海ヒルズ(上海秀仕)」に決めた、と発表した。

 同超高層ビルは現在、高さ300メートル(70階部分)まで建設が進んでいる。「北京五輪」開催前の2008年春に完成する予定。台湾台北市の

「TAIPEI 101」(同508メートル)に次ぐ世界第2位の高さになるという。総事業費は1050億円。

 上海ヒルズでは東京都港区の六本木ヒルズと同じく、オフィスやホテルなど商業施設に加え、図書館、美術館、文化施設や先端企業と大学など

研究機関との情報交流クラブも構築する計画する。

 社長は、「金融や情報産業を誘致し、時代をリードする新たなアイデアや価値創造、文化と芸術の情報発信基地を(上海ヒルズで)めざす」と話し

、中国急成長の象徴的な案件としてアピールしていく方針を示した。

 超高層ビルの上海環球金融中心は高さ492メートルで、1994年9月の着工当時は高さ世界トップをめざしていたが、上海市のオフィス需要

低迷などで計画を見直し、ドバイの世界一となる800m超の超高層ビル建設などで完全に計画は挫折した。

 同ビルは中心となるオフィス層(7〜77階)のほか、ハイアットグループに運営を委託するホテル(79〜93階)、商業施設(地下2〜3階)などで

構成する。賃料は未定だが、1平方メートルで1日あたり2・5米ドル程度である。

 森ビルはテナント誘致に向け1日付で「中国事業本部」を新設。プロジェクトを本社で一元管理する。また、上海に展望施設(94階以上)や

イベントスペース、レストランなどの運営会社「上海秀仕観光」を資本金約18億円で、またホテル運営を手がける「上海秀仕酒店経営」を同

22億円でいずれも森ビルが100%を出資して設立した。


森ビル(本社・東京港区)が、中国上海浦東新区で進めている超高層複合ビルの総称を「上海ヒルズ」(中国語名「上海秀仕」)と命名したことに

ついて、上海市政府は21日、名称の使用を許可しない考えを明らかにした。

 『東方早報』紙など上海各メディアが21日報じたもので、同政府「地名弁公室」が禁じたのは、「上海ヒルズ」と101階建てのメインタワー「上海秀

士環球金融中心」の名称。同紙に対し「地名弁公室」の係官は「メインタワーの名称を『上海ヒルズ』に変更するなら届出が必要だ」などと話している。

 係官はさらに「建物に英語名を付ける場合、市政府の専門委員会の審査が必要だ。また、英語名を先に決め、後から中国名を付けることは

認められない」などと述べた。
 
 森ビル広報室は「『上海ヒルズ』は愛称で、正式名称ではない。『金茂大廈』など通称で呼ばれるケースは他にもある。また、メインタワーの名称

は許可を受けた正式なもので、変更する考えはない」と苦しい言い訳をしている。

森ビルは、東京都港区の「六本木ヒルズ」に倣って、そう命名したのだろうが、上海は同ビルの東京化を連想し、カチンときたらしい。
 

(同ビル・492mとジンマオビル・442m)

 

 

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