過熱する東京のマスコミ偏向報道(5)


「大阪弁は、標準語ですか?」という質問に、東京のほとんどの人が「違う!」と答えるであろう。しかし、正解なのである。

標準語というには、その地域で標準的に話されている言葉であって、大阪弁も東京弁と同格であって、標準語なのである。

また、「NHKなどの放送局がニュース・ドキュメンタリーなどで使う基本的な言葉」は、「標準語」でなく「共通語」であって、その国や地域の共通の

コミュニケーションのために使われる言葉をいう。国語教育などで学習するのは、もちろん「共通語」である。

例えば、東京弁の「あのさ、〜〜〜」とか、「〜〜しちゃってさ」とか言う、大阪人に悪寒をさせるような言葉は、もちろん地域特有の「標準語」で

あって、「共通語」ではない。

このことは、寺谷一紀さんが、「東京一極集中・偏向報道のメディアの現状」を批判し、現在、全国紙の新聞で連載中のコラムでも述べている。

寺谷さんは、大阪府吹田市生まれ、大阪外国語大学を経て、昭和62年NHK入局。東京・報道局、大阪・アナウンス室などを経て平成13年春、

東京一極集中のメディアの現状に一石を投ずべく、東京への出世栄転を固辞してNHKを退職、現在フリーで活躍している。以来、関西の民放

テレビ、ラジオ、大学の客員教授などで活躍している。

 そのコラムの中でも述べているが、中国は、広大な国土に多くの民族が暮らし、使われている言語もさまざまである。政治の中心である北京の

人々は「北京語」を話すが、経済の中心である上海の人々は「上海語」を話している。そして、これらの言葉は全く異なっているそうだ。

 北京の人と上海の人が、好き勝手に自分たちの言葉を話していたのでは、お互いのコミュニケーションが とれない。だからこそ、共通語という

ものが必要になる。

 とりあえず北京語を共通語として放送や学校教育で広めれば、互いの意思疎通には困まらない。だから、上海の人は、日常生活では上海語

を話し、必要に応じて北京語を使っている。わかりやすくいえば、中国の「共通語」は北京語で、上海の「標準語」は、あくまで上海語ということに

なる。

 そして、日本の共通語は、東京の中流階級が使う東京弁の言葉をベースにして、明治政府によって作られた。日本人の大半が普段から

東京弁を話していれば、確かにそれが標準語ということになるが、もちろんそんなことはなく、大阪人は、日常的に大阪弁を使って、東京弁を

使うどころか、嫌っている。関西以外の地域では、マスコミの偏向報道の影響で、東京弁が浸透しつつあるのは事実ではあるが・・・・。

関西広域(大阪・兵庫・京都・滋賀・和歌山)では、大阪弁をベースとする関西弁が使われている。それは、大阪の放送局の司会者・芸能人が

大阪弁を使い、関西全域に放送し、視聴率も高いため、その影響が大きいかもしれない。

また、大阪に本社のある世界的な大企業であっても、東京の第二本社では、大阪人が多い為、大阪弁が飛び交っており、東京人には抵抗が

あり、おもしろくないであろう。大阪人はプライドが高く、東京においても、大阪弁を話す人が多い。東京に進出している芸能人は、大阪弁の

ユーモアを武器に仕事をしている人が多い。大阪人は、大阪弁のもつ特有のユーモア・柔らかさなどにより癒されるのである。

 いわば「大阪の標準語は大阪弁」というが、それを 東京では、地方の「方言」と呼ぶ。その定義が正しければ、東京弁も「方言」である。

広辞苑などでも、東京方言という語句が使われている。それを、どういうわけか、東京弁だけが、あたかも唯一の標準語であるかのように印象

づけられている。言葉の世界にも「東京の偏向」は浸透しているのである。

                    

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