何故、東京は国際都市になれないのか (4)


東京は、日本の高度成長期に、道路建設のスピードが遅れた。自動車輸送の必要性が増進する時代に、しかも放射方向の道路がある

程度でき上がって、環状道路を充実すべき時代に道路建設を怠り、そのツケが今一挙に表れて、東京の道路渋滞をひき起こしている。

その間、日本列島改造論と数次に及ぶ全国総合開発計画によって、全国の高速道路網を整備した。その結果、今や全国から東京をめざ

10本の高規格の高速道路が、わずか片側2車線の首都高速道路都心環状線に殺到する道路構造になってしまった。

全国から高速道路ネットワークを利用して関東平野に集中する車が、外側の3本の環状ができていないため、都心の周囲を走る都心環状

線に集中せざるをえない構造になっている。

現在、首郡高速道路都内部分の利用自動車台数・90万台のうち5割が、首都高の道路総延長の%しか占めない都心環状線に流入してし

まっているので混むはずだ。しかも、都心環状線利用車両のうち都心に用のある車は4割にすぎない。6割は都心に用のない通過車両だ。

 第2次世界大戦後、ロンドン、パリ、東京ともほぼ同時に、都心を回避する環状高速道路のネットワーク形成を計画した。ロンドンとパリは

、下図のように99%74%それを完成させたが、東京は20%しか完成していない。何度もいうが、都心に用のない車もすべて都心環状線

を経由せざるを得ず、その結果渋滞が慢性化するという道路構造だ。

したがって今、首都圏中央連絡道路、、東京外郭環状道路、首都高速道路中央環状線 と都心環状線の外側の3つの環状道路を完成させ

ることが、渋滞を解消するためにも、自動車排気ガスによる人気汚染を解消するためにも不可欠となった。

さらに、地震などの大規模防災上、絶対に必要なのである。

高速道路だけではない。都内の一般道路としての環状道路も同様だ。高速環状道路は下図のようにまだズタズタで、環状道路の体をなし

ていない。

また、地域の面積に占める道路面積の割合、すなわち道路率は、東京区部では15%であるが、道路の整備されていることで知られるワシン

トンDCやニューヨーク、ロンドンでは20%を超える。

また、オリンピックの時に造った高速道路がひどい。首都高速の都心環状線は道路延長において首都高総延長の5%しかないのに、

首都高利用車両の50%を超す車が利用している。さらに、道路を幅員わずか25mでつくってしまった。

また、車が急速に増えたのに、歩道の標準幅員は約2m民家の軒先をかすめて地響きを立てながら24時間、重量トラックが走 り回り、

住民は、たまったものではない。道路といえば公害、というイメージがすっかり定着してしまった。

こうして首都圏の道路づくりの歴史を振り返ってみると、戦災復興できちんと環状道路をつくらなかったことが渋滞の根本的な原因である

ことが判明するのである。  (次回へと続く)

(世界・主要都市の環状道路・整備率)

 

 

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