シャンゼリゼ通りとは、パリの市内北西部にある大通りである。フランスでは「世界で最も美しい通り (la plus belle avenue du monde)」と
言う表現が使われている。
パリ市内北西部の第8区を横切る長さ・約3km、幅100mの大通りである。マロニエの並木道となっていて、東 にあるコンコルド広場
から、西は凱旋門のあるシャルル・ド・ゴール広場(旧エトワール広場)まで全長約3km続き、パリの観光スポットとなっている。
この通りを延長すると、東のルーブル宮から、ルーブルのピラミッド、凱旋門、そして西の超高層ビル街の新都心ラ・デファンス地区の
新凱旋門「グランアルシュ」へと東西の長い直線を形成している。この直線をパリの歴史軸と呼ぶ。
1860年には、この通りの商人が団結しシャンゼリゼ保護運動団体を結成し、1916年にはルイ・ヴィトンが会長である協会となり、通りの
プロモーションを行ってきた。1980年には、この協会はシャンゼリゼ委員会と改名した。この委員会は常にこの通りの高級な雰囲気を保つ
ための公共プロジェクトなどの交渉などに当たってきた。現在でも新しい企業が通りに参入する場合はこの委員会の承認が必要である。
ニューヨークの5番街に次いで賃借料が高額なため、実際にはシャンゼリゼにはほとんど誰も住んでいない。建物の高層階は事務所と
なるケースが多い。日当たりがいいため、特に通りの北側の賃借料が極めて高い。シャンゼリゼ通りの壮大な建築は 、統一感があり、
景観も美しく、多くの人々に賞賛されている。