ハリウッドから見た、日本の大都市イメージ


 ハリウッドから見た日本の大都市は、ネオンが輝く夜の街として描かれていることが多い。超高層ビルが立

ち並ぶスマートなイメージとは、ほど遠い。アジアの都市において、シンガポール・香港が、超高層ビルの林立す

るハイテク都市と描かれているのが定番である。

ハリウッド映画で、現在まで日本の都市で本格的にロケされたのは、「ブラック・レイン」で、冒頭はニューヨーク

であるが、ほとんどが大阪でロケされた。監督は、「エイリアン」「ブレードランナー」、オスカー賞の「グラディエー

ター」などの作品で有名なリドリー・スコットで、国内、5ヶ月半でロケ地を探し、ユニークで個性溢れる大阪が

選ばれた。ニューヨーク最大の繁華街・タイムズスクエアより、はるかに多いネオン輝く道頓堀地区で、1週間

にわたり、夜間ロケが行われた。監督が選んだ場所は、戎橋を見下ろすキリン・プラザビルで、これは映画の

中では、ナイトクラブ・ミヤコとして描かれている。その他、大阪府庁、心斎橋、阪急アーケード、十三・京橋・

天王寺の歓楽街、船町の製鉄所、阪神高速・環状線、中央卸市場、三段式ゴルフ練習所などでロケされた。

スタッフは、大阪府・大阪市・警察と入念な打ち合わせをして、1988年10月31日から撮影が開始された。アメリカ

側45人、日本側100人の大クルーが結成された。俳優はマイケル・ダグラス、日本からは、高倉健、遺作となった

松田優作、若山富三郎など豪華なキャストとなった。監督は、映像の魔術師と知られ、映像技術により、大阪

の街は絵画のようにネオン溢れる未来都市のように描かれている。

最近、ヒットした「キルビル」でも、東京はネオン輝く、夜の街として描かれ、主人公が飛行機から見下ろす、

東京の街は、模型で造られ、雑居ビルが林立し混沌としている。その周囲は海外で「うさぎ小屋」と酷評された

狭い住宅が密集している。

ハリウッド映画は、世界に与える影響が大きいので、「日本の大都市には、雑居ビルが多く、ほとんど超高層ビ

ルがない」と思っている人も多いだろう。

(ロケ地の道頓堀・キリンプラザ周辺)

 

 

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