住友不動産は6月20日、大阪市の都心部に高さ170メートル・50階建ての西日本では一番の超高層マンシ
ョン(360室)建設に今秋着工すると発表した。全国でも、エルザタワー55(185m・55階・埼玉・川口)、センチ
ュリーパークタワー(180m・54階・東京)に次、3番目に高い。東京都心部でも、地価の下落から通勤などの便
利さを売り物にした超高層マンション建設ラッシュが続いている。大阪中心部のオフィス街や繁華街でも、超高層
マンションブームが、本格化されそうだ。ちなみに、都心部(半径10km)の人口は、大阪圏が411万人と、東京
圏の318万人を約100万人、上回り需要が期待できそうだ。
建設予定地は、大手商社のトーメン本社ビル跡地(敷地面積3400平方メートル、大阪市中央区瓦町)で、総
事業費は110億円を見込み、2003年末の完成を目指している。一室の広さは55〜250平方メートルで、最
多販売価格帯は4000万円台(70〜85平方メートル)、最高価格は2億円台になるという。
高速通信網を整備し、スクリーンやプロジェクターなどを備えた会議室も用意し、低層階の約60室につい
てSOHO(スモールオフィス・ホームオフィス)の利用を見込んでいる。
このため、予定地周辺で、大阪市などがIT(情報技術)ベンチャーの拠点化を進めている「船場デジタルタウ
ン構想」の一翼を担うことにもなる。、 超高層マンションは「船場地区」と呼ばれる大阪の代表的なビジネス街に立地し、入り口カウンターにスタッフ
が常駐してホテル並みのサービスが受けられるなど豪華さが売り物でもある。顧客としては、子育てが終わって
郊外の一戸建て住宅から転居を考えている中高年層や、所得の高い独身女性などを想定しているという。都心
に済む便利さは、昔から需要はあったが、価格も下がっておりニーズは大きい。
(構想図)