建築設備

 超高層ビルには、受電設備、照明設備、空調設備、火災報知設備、

消火設備、給排水設備、エレベータ設備等が有り、その設備は、防災セン

ターの中にある中央監視盤と呼ばれる、専用コンピュータで、制御・監視

されている。火災報知設備、消化設備などをまとめて、防災設備という。

 受変電設備(電気設備)は、電力会社から送られてくる高電圧(超高層

ビルの場は、2万〜7万ボルト)を、汎用機器で使えるよう、トランスなどを介

して低圧(100〜200ボルト)に変圧する。高電圧で送電すると、配線の

サイズ(直径)を小さくできるメリットが、電力会社側にある。

 照明設備の各機器の点灯時間・消灯時間は、中央監視盤によって、スケ

ジュール制御されている。

 空調設備(空気調和設備の略称)は、温度・湿度・気流・清浄度を適切

にする設備で、冷房・暖房設備、給排気設備、換気設備等が有り、中央監

視盤によって、各部屋の温度・湿度などが制御される。

 火災報知設備は、各部屋に設けられている感知器によって、火災発生時、

どの場所で火災が発生したか、防災センターの要員に中央監視盤によっ

て、自動的に知らせ、その要員が適切な処置をする。

  また、スプリンクラー等の消火設備は、火災発生時、自動的に感知し、

自動的にポンプが起動し、水をまいて、消火する。

 給排水設備は、各部屋・トイレ・食堂等に、水を送ったり、排水する。その

設備の異常時は 、中央監視盤によって、自動的に防災センターに知らせ

る。

  エレベータ設備は、専用の制御盤によって、効率的にエレベータを運転

し、天災時(地震・火災等)、自動的にもよりの階に停止するようになってい

る。非常時、専用のインターホンがついてるので、防災センターに連絡する

ことができる。

 

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  インテリジェントビル

      一般的には、「高度の機能をもったビル」という意味で、用いられている

が、「オフィスでの生産性が高く、働く環境・設備が優れているビル」といえる。

 具体的には、建築環境、情報通信システム、ビル管理システム等が、高度

に整備されている。

 建築環境では、例えばオフィスルームが美しく、温度・湿度・空気の清浄度

・気流が適度に保たれ、情報通信システムでは、LAN・インターネット等が

あらゆる所で利用でき 、ビル管理システムでは、冷暖房、換気、電気、

防災・防犯等の設備が、コンピュータで、集中的に監視されている。


インテリジェント機器

 情報通信設備において、ディジタルPBX(構内通信交換機)で、外部と

結ばれ、内部では、LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)で、複数のコンピ

ュータ・周辺機器が接続され、オフィス業務の効率化を図る。その他、テレビ

会議システム、衛星通信システム等がある。

 建築構造上では、OAフロア等が用いられ、コンピュータ・周辺機器等の

配線の新設・増設のスペースが、床下に確保されている。これによって、

どの場所でもOA機器を、設置することができ、配線が露出することはない。

また、システム天井を用い、照明・空調・火災感知器・スプリンクラー等の

各種設備を、天井と一体化している。この天井は、外観的に優れ、建設

工事の効率化を図っている。

  人間環境においては、温度・湿度・気流・粉塵・CO2濃度・CO濃度が

適度に保たれ、快適な職場環境を維持している。また、休憩する為のリフ

レッシュ・ルーム等も用意されている。

  設備管理においては、空調・電力設備・照明設備・防災設備・エレベータ

などが、中央監視盤と呼ばれる専用コンピュータによって集中管理・制御

され、ビルの快適化・効率化・安全化・省エネルギー化を図っている。また、

上記の電力設備では、一系統が故障しても、バックアップ系統が自動的に

起動し、停電を防いでいる。


中央監視盤

  防災センターの中ある中央監視盤によって、各設備機器が、効率良く、集

中的に制御・監視されている。中央監視盤は、ビル管理用の専用コンピュ

ータで、表示装置・操作パネル・記録装置などの周辺機器を含む。

 また、中央監視盤は下図のように、伝送制御装置、各フロアに設置されて

いるリモートステーションを介して各設備機器の制御・監視を行う。中央監視

盤と伝送制御装置・リモートステーションとは、光ファイーバー等で接続され、

情報を通信している。リモートステーションと各設備機器は、1対1で接続され

ている。

  具体的に、制御、監視されている情報は、照明機器のON・OFFスケジ

ュール、電力機器のON・OFF及びデマンド(最大電力)、空調機器の運転、

各室内の温度・湿度等の設定、防災機器の状態等である。また、全ての

設備機器で、異常が発生すると、中央監視盤にその情報が、通知される。

cyuou-kansi.jpg (3292 バイト) (中央監視盤)

   chuou%20kansi.gif (5034 バイト)                                                                                                               

    
防災センター

      建築基準法で、高さ31mを越える建築物等に設置を義務ずけられて

おり、各種消防設備等の動作表示を、監視・制御できるように集中管理

する為の管理室である。

 したがって、その要員は、災害の際に、防災センターの情報を基に、消火

活動及び避難誘導を、迅速かつ的確におこなわなければならない。

 また、防災センターは、上記のように、災害時の拠点として運用する為、

40u以上の広さを確保し、耐火構造でなければならない。

bousai-sentar.jpg (4261 バイト) (防災センター)


航空障害灯

      飛行機の航空の安全を確保する為、超高層ビルには、点滅灯が設置

され、その点滅灯は航空障害灯と呼ばれ、設置が義務付けられている。

  高さ60m以上の建築物に、航空障害灯が設置され、夜間又は

悪天候の中で、飛行機が、建物の所在を明確に認識する為に、設けられて

いる。


二酸化炭素消化設備

 二酸化炭素で覆って、窒息効果及び冷却効果により消化する設備である。

主に、駐車場・電気室に設けられ、窒息効果が大きい為、人が居ないこと

確認して、起動ボタンを押さなければならない。

 放出前には、サイレンが鳴るので、迅速に避難する。照明のスイッチと

間違えて起動ボタンを押し、死亡した例がある。


ハロゲン化物消化設備

 消化剤に、ハロゲン化合物を使用したものである。二酸化炭素の約3倍

の消化能力があり、窒息性は少なく、比較的、安全な為、二酸化炭素に

変わって、普及している。主に、電気室・防災センターなどに設置され、

放出時、人の避難を確認する。


泡消化設備

 火災の際、注水が適さない場所では、燃焼物を泡で覆って窒息消化する

設備である。液状の泡消化剤に水を混入して、発泡させるので、冷却による

効果を得られる。主に、駐車場に設けられ、付近に起動ボタンがあるので、

火災の際、そのボタンを押す。


排煙設備

 火災の際、大量の煙が発生するので、そのため、早い段階で、煙による

避難障害を取り除かなければならない。その為、煙の拡散を防ぎ、避難路

を確保するために、排煙設備が設けられている。

 したがって、煙をすべて排出するためのものではなく、避難の時間をかせ

ぐためのものである。

 煙を吸い込む排煙口は、通常、避難経路に設置され、手動装置を操作

することにより、排煙口が自動的に開き、排煙機が起動する。


自動火災報知設備

 火災が発生した時、自動的にこれを感知し、通報し、警報を発する

一連の設備である。

 火災を自動的に感知する装置を感知器といい、煙・熱などを感知する。

人が、ボタンを押して、火災を知らせる機器を、発信器という。感知器・

発信機の信号を受けて表示する機器を受信機といい、防災センターの

要員が、受信機の表示などをもとに、火災に対処する。


スプリンクラー

 初期消化に、威力を発揮する消化設備で、天井に設置されている

スプリンクラー・ヘッドから、水を噴出させ、消火する。そのヘッドは、

一般に、温度が80度になると、一分以内にヒューズがとけて、ヘッド

が開き、水が5mの円内に噴出する。

水が噴出すると、スプリンクラー・ポンプが連動して起動し、貯水漕の

水がなくなるまで、送りつづける。


電力設備

発電所、変電所などを電力設備という。一般に、電気は発電所から、

数カ所の変電所を介して、高層ビル・工場・一般家庭に送られる。

電圧が高いほど、電線のサイズ(直径)が小さくなるので、経済性が

良くなり、発電所の電圧は、50万ボルトにも達する。

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